架空国家 ニツァラシャ


    シャカルと同時にNicaraša(ニツァラシャ)と謂う架空国家を構想している。サカルの背景となる文化や宗教をしっかりと構成することで、サカルに一層のリアリティや深みを持たせることを期待する。
◾️ニツァラシャ概要

国号: ニツァラシャ
         (他に非公式にはニツァラシャ王国とも)
元首: 第73代国王 タパニ・イパンカシャーロ
執政官: ヴァクタロクタ
首都: ハラヤルヴァ
公用語: シャカル(事実上)
国教: ハラガロ(事実上)
国歌: ラシャトスガンシェスタ(事実上)
通貨: ゴン
ニツァラシャ(メケティシュ)全図
ニツァラシャ(メケティシュ)全図
ニツァラシャ国旗(王の紋章の入ったもの)
ニツァラシャ国旗(王の紋章の入ったもの)
タパニ・イパンカシャーロ国王尊影
タパニ・イパンカシャーロ国王尊影
    ニツァラシャは、地球内部から繋がる亜空間に存在する大陸国である。地球上からニツァラシャに至る道は、ヒマラヤ山中にある数100kmに及ぶ細い縦穴か、インド洋沖海底の海底洞窟のみである。これら以外からニツァラシャに入ろうとしても、次元空間を跨ぐことは出来ない。また、海底洞窟は新月の深夜に入らなければ次元が繋がらない。 ニツァラシャ南部には広大な平野が広がり、対して中部から北部には険しい山々が連なる。山地の占める割合は国土全体のおよそ4割に上る。また、南東の島は原生林が保持され、中央政府管理下の龍の保護区となっている。
    人々は農耕や遊牧、鉱業などを主な生業としているが、特に農夫や職人・芸術家は「生み出す者」として重要視され尊敬を集める。科学力はさほど高くなく、その文明レベルは江戸時代中期程度である。
◾️歴史

    紀元前12世紀頃、インド半島北部(現在のグジャラート州沿岸)からインド洋に出た数隻の船が難破し、Meketišu(メケティシュ、ニツァラシャのある大陸)に漂着し入植したのが始まりであるとされる。
    人々は長らく遊牧生活をしていたが、徐々に人口が増加し、紀元前4世紀頃には強力な指導者が現れメケティシュ初の部族国家が成立する。その後小国がいくつも出現し、2世紀頃には最多で21の国家が存在したとされる。ニツァラシャの成立もこの頃とされ、成立は西暦190年と伝わる。それらの多数の国家は戦争や王族同士の婚姻などにより統廃合を繰り返し、7世紀末には5つの国に纏まった。それが「クパラ」「アシャンタパ」「アーダッタ」「カー」そして「ニツァラシャ」である。
    10世紀前半、アーダッタがアシャンタパに侵攻したことを皮切りに戦火が相次いだ。カーはアシャンタパを支援したが敗れ、アシャンタパ及びカーの2国はアーダッタに吸収された。続いてアーダッタはニツァラシャに侵攻したが、山地に阻まれる形であったためニツァラシャはこれを押し返した。この戦いと内乱によってアーダッタは疲弊し、その後1年を待たずに今度はニツァラシャ側からアーダッタに侵攻し、7年をかけてこれを制圧した。
    そして11世紀に入ると、クパラ国内では新国王政府と反体制派との間で約20年に及ぶ内戦状態となった。ニツァラシャは反体制派を支援するために人員や物資の供給を行い、同時に自ら出兵した。その結果クパラ王政府は倒され、新たに臨時国民政府が樹立された。ニツァラシャはクパラ臨時国民政府の要請を受けて荒廃した国土の復興を支援したが、内戦終結から6年後、クパラ臨時国民政府との間で条約が締結され、クパラはニツァラシャの5番目の州となり、これによりニツァラシャがメケティシュ全土を統治する事となった。
◾️人種

    ニツァラシャ人は、ドラヴィダ人との混血の痕跡も見られるがインドアーリア人の特徴をよく具えている。鼻筋は通り、蒙古襞は無く、手足が長い。殆どは黒髪で稀に茶髪の者も見られる。瞳の色も黒〜茶が一般的である。高地に居住する者や、遊牧民・農民は日に焼けて小麦色の肌をしている者が多いが、本来は色白〜黄色程度の肌色であり、身分の高い者ほど色白な傾向にある。
◾️政治

    ニツァラシャは旧版図に沿って「Kelamita(ケラミタ、清水州)」「Yarvanak(ヤルヴァナク、山木州)」「Šookmää(ショークメー)朝火州」「Yakusa(ヤクサ、恵土州)」「Satačaari(サタチャーリ、河金州)」の5の州に分けられ、その中のケラミタ州に首都ハラヤルヴァがある。そして、ハラヤルヴァの中央政府を頂点とし、他の4州には州府が設けられている。州府には中央政府からJinakatan(またはJinatukšani)(ジナカタンまたはジナトゥクシャニ、州司)が派遣され、3年毎に交代する。州には一定の自治権が認められており、国全体の国法の他に州毎に独自の州法が定められている。国民は国税を含めた額を州税として州に収め、そこから州府が国税を中央政府に収めている。